お月さまをさがして

親愛なるなみサンの絵から生まれた物語。

 

 

お月さまをさがして


きみはのこ

あのこ、の子

太陽かくしてる。

ぼくは誰のこ

このこ、の子

目玉の中をのぞいてごらん。





あるかなビードロの晩、

空にのぼったお様は、そのがちょうど天井のん中までくると、

ハタリと姿をしてしまった。



ぼくはをひそめてを見上げた

さまはいったいどこにいったの?


ぼくはお月さまをさがして、に出ることにした。

あたりはやかなビー玉の海。



ビー玉の海をぼくはぐ。

ひんやりとした感は、お月さまの青い光とおんなじ!

お月さまは海にもぐってしまったの



ビー玉の海をぼくはる。

海のから聞こえてくるのは、ぶくぶくぽわん

お月さまのの音。

大きな泡がまれては、虹色の光が射する。


ぼくは大きくった。

みるみる泡はきくなって、ぼくのをのみこんだ!


ぶくぶくぽわん
ぷかぷかぴしゃん。


あったかーい、の中。

これはきっと
おなかの中。

やわらかーい、泡の

お月さまとつながってる



ぼくはを閉じて、ビー玉の波にゆられる

ゆっくりゆっくり、

ぷかぷか。ふわふわ。



目をけたとき、遠くの方で小さなが見えた。
お月さまのだ!

やっとみつけた
お月さまの光だ!


ぼくはそのをめざして、ゆっくりゆっくり海をのぼっていった。

ゆっくり、ゆっくり

ぷかぷか、ふわふわ。






そして、









ぼくセカイうまれてきたんだ。





きみのこ

あのこ、月の

お腹に太陽かくしてる。

ぼくのこ

このこ、月の子

目玉の中をのぞいてごらん!